DSC09886
藤川かん奈さんと、
DSC09881
坂部春奈さんという、パワフルな女性たちが山形県にはいます。





2人が立上げたブラン「Oriori」



PA01430049



日本の価値ある文化のひとつ「着物」。
洋服が一般的になり、ファストファッションも多くなる現代、着物との距離が離れている人も多いのではないでしょうか。

2人が立ち上げたのは、反物を使ったリメイク品のブランド。
着物になれないままタンスの肥やしになってしまった反物を、本来の運命であったファッションアイテムに蘇らせるお仕事をしています。

代表の藤川さんは、旅行先のイタリアでの出会いがきっかけとなり、2019年に未経験であるアパレルブランドの経営に飛び込みました。
Italy_01
(Oriori公式ホームページより)

日本には素晴らしい着物文化がある。
更に山形県では紡績産業が盛んに行われている。
海外に行けば、日本の着物や製品は高く評価される。

けれども、現代の日本人にとって着物はイマイチ身近な存在ではない。

だからこそ、日の目を見ることがなかった反物や、切れ端として処分されてしまうハギレ、布にもなれなかった残糸に目をつけ、製品として新しい命を吹き込もうと思ったそうです。




Orioriのプロダクト

はじめにお伝えすると、Orioriの作品は、古布の再利用ではありません。
使用するのは、上質な生地ばかりです。

素材によっては、長年の保管による変色や汚れもありますが、
職人によりしっかりとクリーニングされた後、製品へと制作されます。

材質や色、素材感を生かしながら制作されるのは、
DSC09988
ストールやスカーフ、ポケットチーフなどなど。


DSC09990
こちらは、ふろしき・・・かと思いきや、「包む」文化から発想を得たPCケース。
PCを保護するクッションや、小物ポケットなんかもあって、使い勝手も抜群!

DSC09998
DSC09996
残糸…織機では長さが足りずに使われない糸、ほつれ加工をする際に出てしまう糸。
こちらは、ブローチやピアス・イヤリングとして生まれ変わりました。




山形県内陸初の展示販売会を大石田町で。

こうした素敵なブランドの展示会を、1月11日~16日までの6日間、大石田駅前のKOEnoKURAで開催しました。

79092897_1182261745313163_7409881061724782592_o

私たちがOrioriの2人と交流を持ったのは、ここ1年半くらいです。
他地域から山形県に移り住んだ仲間として出会いました。

2019年、ブランドの立上げ早々から海外や首都圏からの引き合いがあり、
忙しくもパワフルにコトを進める彼女たちが、すごく輝いて見えました。

2019年11月、そんな2人がKOEnoKURAに訪れ、「展示販売を一緒にやりましょう!」と言ってくれ、とんとん拍子で1月に展示会を行うことが決まりました。

大石田町は、歴史的な背景や文化はあるものの、山形県内でもすごく人が集まる地域ではありません。
では、なぜ内陸初めての開催を場所に大石田町を選んだのか。

KOEnoKURAでは、以前より作品の展示販売や、展示会やワークショップの開催など、感度のある人が集まる状況づくりを行ってきました。
また、KOEnoKURAがある大石田駅前は、新幹線を使い近隣の銀山温泉に旅行に来る人が多く訪れます。

Orioriの坂部さんは作家の一人として、ブランド立上げ前からレンタルBOXを使い、状況を知ってくれていました。

だからこそ、自分たちのブランドを「わざわざ足を運んでくれる山形県内の人」や「良いものを知っている都会の人」に届ける場所としてKOEnoKURAを選んでくれました。




開催にあたって感じていた不安

大石田町の1月は雪の時期。
開催に関しては、小さな不安がありました。
IMG_6774
雪の時期は、綺麗な景色がある一方。

駅前には、
DSCF4365_Fotor
高い壁ができ、施設の前も視界が悪くなります。
IMG_6904
雪国山形ですが、県内在住であっても冬の大石田町への出入りは、雪を理由にハードルが高いと言われてしまうことも事実。
何もしなければ、自然に人が集まる状況は作られないと思いました。

そこで、告知方法やポスターの場所を考え、銀山温泉の送迎のバスへの案内などを行いました。
更に、告知力があるOrioriとの連動しての告知活動をしようと話しました。





開始時間から行列ができる催しに

ディスプレイがようやく終わったのは、展示会初日(1月11日)の13時。

DSC09986
DSC09984



開場と同時に、「待ってました!」とばかりに、多くの人が訪れました。


DSC09884

初日は、大石田町や近隣の人。
多くの方は「着物のリメイク作品」を展示しているという認識で訪れたので、新たなプロダクトの新鮮さに関心が寄せられました。

DSC09893
Orioriの2人も、作品やブランドに対する考えを多くのお客様に話していました。

展示販売会は1月16日まで行われ、その間、約250名のお客様が来場しました。
商品だけではなく2人のストーリーにも興味がある方が訪れ、年齢層や地域層の幅は、想定以上のものでした。

商品に対してじっくりと観て体感し、購入やオーダーをされた方もたくさんいらっしゃいました。




一緒に開催するということ


初日の夜には、トークセッションも行いました。
79749582_476960612940775_2856112930687025152_o (1)
これは、私たちが主催し、Orioriの2人をゲストに招く形で開催。

Orioriの持ち味は、商品力だけではなく、2人が持つ魅力や強いストーリーにもあります。
販売される商品だけではなく、ブランド立ち上げの経緯や2人の人間性を伝えることで、よりOrioriの世界観が届くように意識しました。
DSC09898
DSC09912
和やかなムードで開催されたトークセッションでは、来場者とOrioriの2人が多く交流する姿も。

「雪の時期の夜、現地に来れない人へ」ということで、SNSでのライブ配信も実施。
DSC09917
100名以上の方にご視聴頂きました。



Orioriは、その後2月には東京・銀座で、その後も多くの感度の高い場所でのポップアップなども行っています。

素晴らしい2人が「一緒にやりましょう!」と言ってくれたこと。
そんな状況を一緒に作れたこと。
「Oriori」という目的があったから、大石田町に初めて訪れた人。

大石田町に来てから目指していた「価値ある時間」を一緒に作ることのできたエピソードでした。


Orioriは、基本的にはホームページからの販売です。
詳細は、ホームページをご覧ください。


山形の「イマ」・「面白い」を伝えるメディアにも掲載頂いています。



ご来場いただきました皆様、Orioriの藤川さん・坂部さん、ありがとうございました!!
DSC09983